―― イクイノックス級の怪物候補が三つ巴で激突する注目の一戦

今週日曜、東京競馬場で行われる9レース「セントポーリア賞」。
一見すると条件戦ではあるが、このレースは毎年クラシックを占う重要な一戦として注目されてきた。
昨年このレースを制したのは、後に菊花賞馬となったエネルジコ。
長い東京の直線を舞台に、馬の“地力”が問われるこの条件は、単なる勝ち負け以上に、その後の競走馬人生を大きく左右する試金石となる。
そして今年。
ここに**「イクイノックス級」**と呼ぶにふさわしい、3頭の怪物候補が集結した。
同日に重賞が2つ組まれているものの、内容面・将来性という意味では、それらを凌ぐほどの注目度を秘めた一戦と言っても過言ではない。
想定5番人気 バークシャーシチー

8番人気バークシャーシチーが快走V 松若風馬「本当にいい性格の馬で…」【2歳新馬・阪神5R】 | 競馬ニュース・特集なら東スポ競馬
―― 展開不利を跳ね返した、真の地力証明
まず最初に取り上げたいのが、想定5番人気のバークシャーシチーだ。
昨年9月、阪神芝1800mでデビュー。
スタートで大きく出遅れ、序盤から明確なロスを背負う形となった。
道中は中団まで押し上げたものの、レースは内前有利の展開。
その中でバークシャーシチーは、あえて外へ持ち出す競馬を選択する。
直線に入ると、先に抜け出していたコスモフィレンツェを目標に、力強く脚を伸ばす。
展開が全く向かない中でも差を詰め、最後はこれを交わして1着。
この内容だけでも高評価だが、注目すべきはその数字だ。
- 勝ち時計:1分47秒2
- 4F:46秒5
- 上がり3F:33秒6
過去10年、同条件でこの水準のラップを記録した馬はわずか7頭。
そのうち6頭が後にGⅠを制しているという、極めてハイレベルなゾーンだ。
しかもバークシャーシチーは出遅れを喫してのこの時計。
数字だけでなく、内容面を加味すれば、その価値はさらに跳ね上がる。
個人的には、この3頭の中でも最もクラシック向きの資質を感じる1頭であり、現時点で最も強く推したい存在だ。
想定2番人気 ブレットパス

―― 末脚の質が示す“別次元の可能性”
続いては、想定2番人気のブレットパス。
昨年12月の阪神芝1800mで初勝利を挙げた一頭だ。
スタートはやや遅れたものの、致命的なロスではなく、中団でしっかりと折り合いをつける。
直線では外から鋭く伸び、内で粘るカフジエメンタールに並びかける。
ゴール前はほぼ同時入線。結果はハナ差でブレットパスに軍配が上がった。
このレースで特筆すべきは、やはりラップ構成だ。
- 勝ち時計:1分48秒4
- 4F:46秒5
- 上がり3F:33秒0
過去10年、2歳時の1800m戦でこの水準を記録した馬はごく少数。
その顔ぶれを見れば、この数字の価値は一目瞭然だ。
特に上がり3F33秒0という数字は、瞬発力の次元が一段違うことを示している。
瞬間的な加速力、トップスピードの質という点では、この3頭の中でも最上位と言えるかもしれない。
東京の長い直線は、まさにこの馬の持ち味が最大限に生きる舞台だ。
想定1番人気 リスレジャンデール

―― 安定感と完成度で一歩リードする存在
最後に、想定1番人気のリスレジャンデール。
この馬は3戦目での初勝利となったが、その内容は非常に安定感のあるものだった。
レースでは内外の馬が先行したこともあり、無理に主張せず控える競馬。
中団の前目につけ、直線では外目からスムーズに進出。
内で粘るルンベーラを交わすと、そのまま抜け出して順当勝ちを収めた。
派手さはないものの、追われてからの反応は良好で、危なげのない内容。
そして、この馬もまた数字が優秀だ。
- 勝ち時計:1分47秒2台
- 4F:46秒9以内
- 上がり3F:33秒9以内
- 4角4番手以下からの達成
過去10年、この条件を満たした馬はわずか数頭。
その多くが後にGⅠ戦線で活躍している。
完成度・操縦性・レースセンスという点では、この馬が最もバランスが取れており、1番人気に推されるのも納得だ。
イクイノックス級が並ぶ異例の一戦
―― 本物はどの馬なのか?
こうして3頭を並べてみると、驚くべき事実が浮かび上がる。
全馬が、過去にイクイノックス級と評価されたラップ水準を記録しているという点だ。
もちろん、ラップだけで全てが決まるわけではない。
成長曲線、気性、距離適性、そして今後のローテーション――
様々な要素が絡み合い、クラシックの主役は決まっていく。
それでも、このセントポーリア賞は
「どの馬が本物なのか?」
その第一歩を見極める、極めて重要なレースになる。
同日に行われる重賞以上に、将来への期待が詰まった一戦。
この3頭から、今後の競馬界を背負う存在が現れる可能性は十分にある。
果たして、真のイクイノックス級はどの馬なのか。
日曜の東京9レースから、目が離せない。


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