今週土曜、小倉競馬場で行われる牝馬限定重賞
小倉牝馬ステークス。
牝馬同士による中距離戦、さらにハンデ戦という条件が重なり、波乱の要素を多く含む一戦。
実際、昨年のレースを振り返ると、前半1000mは57秒台という超ハイペース。
完全な前崩れとなり、後方から鋭く脚を伸ばした差し馬による決着となった。
このレースには「荒れる要素」がいくつも存在する。
■ 牝馬限定×中距離×ハンデ戦──波乱の条件が揃う一戦
まず前提として、牝馬同士のレースは牡馬混合戦と比べて展開が読みにくい。
気性面の影響を受けやすく、レースごとにパフォーマンスの振れ幅が大きいのが牝馬の特徴だ。
加えて中距離戦という条件も、ペースを不安定にさせやすい。
先行馬が多くなれば自然と流れは速くなり、
結果として差し・追い込み馬が台頭しやすい舞台となる。
そこにハンデ戦が加わることで、実力差がそのまま結果に反映されにくくなる。
能力上位馬が重い斤量を背負い、伏兵が軽ハンデを活かして台頭する――
小倉牝馬ステークスが“荒れる重賞”と呼ばれる所以だ。
■ 差し馬決着を想定して浮上する一頭

こうしたレース傾向を踏まえた上で、
今回ぜひ注目したい存在がいる。
想定8番人気
フレミングフープ
決して派手な存在ではない。
しかし、その武器は明確だ。
直線の切れ味。
現役牝馬の中でも、その末脚は間違いなく上位クラスに位置する。
■ 前走ユートピアステークスで見せた“異次元の瞬発力”

フレミングフープの能力を語る上で欠かせないのが、前走のユートピアステークスだ。
スタートはやや遅く、序盤は後方からの競馬。
前半1000mは61秒台というスローペースで流れ、
直線は完全な瞬発力勝負となった。
迎えた直線。
ここでフレミングフープは、他馬とは明らかに違う加速を見せる。
一気にトップスピードへと到達し、
上がり3ハロン32秒9という驚異的な数字を記録。
瞬く間に前を行く馬たちを捕らえ、見事3勝クラスを突破した。
勝ち時計は1分46秒5。
そして上がり32秒9。
この内容は決して平凡ではない。
■ 過去10年で“該当わずか3頭”の高水準パフォーマンス
過去10年、同条件で
「勝ち時計1分46秒台+上がり32秒台」を記録した馬を調べると、
・ファルコニア(重賞1勝)
・ジョルジュサンク(オープン)
・スマートリアン(オープン)
該当したのは、わずか3頭のみ。
しかも、いずれもオープン・重賞クラスで活躍した実力馬たちだ。
フレミングフープが、これらと肩を並べる水準の走りを見せたという事実は重い。
この一戦で、重賞級の能力をはっきりと示したと言っていいだろう。
■ 3歳時から示していた“非凡な素質”

【毎日ベスト3】フレミング驚異の瞬発力!日刊スポーツ東西デスク厳選!15日のワイド1点勝負 – 毎日ベスト3 – 競馬コラム : 日刊スポーツ
今年で5歳を迎えるフレミングフープ。
だが、その能力は近走になって突然開花したものではない。
3歳時から、すでにその片鱗は随所で見せていた。
象徴的なのが、一昨年の御在所特別(1勝クラス)。
最内枠からスタートし、無理に前へ行かず後方で脚を溜める形。
じっくりと構え、直線では外へ持ち出す。
そこからの伸びが圧巻だった。
最後まで脚色は衰えず、内で粘るアクアヴァーナルを差し切り、見事2勝目を挙げている。
この時の数字も、非常に優秀だ。
勝ち時計1分58秒9
ラスト4ハロン45秒9
ラスト3ハロン33秒5
■ 中京2000mで“重賞2勝馬級”の記録
過去10年、中京の2000mで
「1分58秒9以内」「4ハロン45秒台」「3ハロン33秒台」
このすべてを満たした馬を調べると、該当したのは――
重賞2勝馬 ヴェルトライゼンデのみ。
この比較からも、フレミングフープが
早い段階から重賞級のポテンシャルを秘めていたことが分かる。
■ 昇級初戦でも通用するだけの裏付け
今回は重賞初挑戦、昇級戦となる。
だが近走4戦はすべて3着以内と、安定した結果を残している。
展開待ちのタイプではあるものの、
その末脚の質は今回のメンバーの中でも最上位クラス。
ハイペースになればなるほど、
小倉の舞台になればなるほど、
この馬の切れ味はより活きてくる。
個人的には、将来的にエリザベス女王杯の舞台で見てみたい存在。
それほどの瞬発力と底力を秘めている一頭だ。
■ 小倉で輝くか、“牝馬最高クラスの末脚”
牝馬限定のハンデ重賞。
展開は速くなり、差し馬決着となる可能性は十分。
その時、最後に飛んでくるのはどの馬か。
牝馬最高クラスの末脚を武器に、
フレミングフープが小倉で輝けるか。
要注目の一戦だ。


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