ホープフルステークスを制したロブチェンの真価を検証する

【ホープフルS】キャリア1戦のロブチェンが大金星! 新種牡馬ワールドプレミア産駒初のGⅠ制覇 | 競馬ニュース・特集なら東スポ競馬
今年の2歳GI戦線、その掉尾を飾ったのが**ホープフルステークス**である。
数多の素質馬が集結するこの舞台を制したのはキャリアわずか1戦という異色の存在――ロブチェンだった。
キャリア1戦の馬がホープフルステークスを制したのは、実に10年ぶりの快挙。
しかも単勝7番人気という伏兵評価からの差し切り勝ちである。
しかし、そのインパクトとは裏腹に、レース後の競馬ファンの間では
「マグレではないか?」
「展開が向いただけでは?」
といった懐疑的な声も少なくなかった。
確かに、戦績だけを見ればロブチェンの実績はホープフルステークス以前では新馬戦1勝のみ。
重賞実績も、派手な話題性もない。
だが、本当にこの勝利は“フロック”だったのだろうか。
本記事では、ロブチェンの過去レース内容と数字をもとに、ホープフルステークス制覇の価値を検証していきたい。
新馬戦の数字が示していた「非凡さ」

【ホープフルS・厩舎直送】新種牡馬ワールドプレミアにJRA初勝利を届けたロブチェンは試金石の一戦 | 競馬ニュース・特集なら東スポ競馬
ロブチェンがデビューしたのは2歳新馬戦。
舞台は2000m、しかも重馬場というタフな条件だった。
そこでロブチェンは逃げ切り勝ちを決める。
一見すると「重馬場を利した逃げ馬」という印象を持たれがちだが、注目すべきはその数字である。
勝ち時計は2分04秒5。
さらに
- 4ハロン:47秒9
- 2ハロン:23秒2
この条件――
過去10年の2歳2000m(重馬場)で、2分04秒5以内かつ4F47秒9・2F23秒2以内を記録した馬
を抽出すると、該当馬はわずか3頭しかいない。
その名は――
- レイデオロ(GI2勝)
- サトノダイヤモンド(GI2勝)
- フィリオアレグロ(3勝クラス)
3頭中2頭がGI馬という事実が示すように、このゾーンに入る時計自体が極めてハイレベルだ。
重馬場ゆえ比較対象は少なくなるが、それでもロブチェンが新馬戦から非凡な能力を秘めていたことは、この数字が雄弁に物語っている。
ホープフルステークスで見せた「万能性」

そして迎えたホープフルステークス本番。
新馬戦とは違い、今回は逃げる形を取ることができなかった。
スタート後は内でじっくりと脚を溜める競馬。
直線では一瞬、前が壁になりかける厳しい局面もあった。
それでも慌てず外へ進路を切り替えると、そこからが圧巻だった。
鋭く、そして確実に伸びる末脚。
ゴール前できっちり差し切り、ロブチェンはGIタイトルを手にした。
この内容を見て、
「100%展開が向いた」
と言い切るのは、やや無理があるだろう。
もちろん、鞍上の**松山弘平の好判断、冷静なコース取りは大きかった。
しかし、そもそも馬自身に脚がなければ、あの位置から差し切ることは不可能**である。
操縦性、直線での反応、ラストの伸び。
どれを取っても高い水準にあり、展開任せの勝利ではないことは明らかだ。
調教師が語った「競走馬の鏡」

レース後、管理する**杉山晴紀**調教師は、ロブチェンをこう評している。
「この馬は競走馬の鏡です」
「オンとオフの切り替えがしっかりしている」
「普段は手がかからないのに、レースでは本当に凄い」
杉山調教師といえば、西を代表するトップトレーナー。
その人物がここまで手放しで称賛するという事実は、ロブチェンの資質の高さを裏付けている。
フロックではなく「競馬が上手い馬」

ロブチェンの最大の強みは、
- 操縦性
- 折り合い
- スタート
- ラストスパート
すべてに大きな欠点がない点だ。
派手な瞬発力特化型ではないかもしれない。
しかし、その分大崩れしにくい万能型であり、いわゆる「競馬が上手い馬」になれる可能性が高い。
こうしたタイプは、世代が進むにつれて安定感を増し、気づけば大舞台で何度も好走する存在になっていくことが多い。
来年も“フロック視”されるなら
もしロブチェンが来年も
「たまたまGIを勝った馬」
「過小評価され続ける存在」
としてオッズが甘くなるようであれば――
それは馬券的に、非常に“美味しい”存在になるだろう。
今回のホープフルステークス制覇は、決してマグレではない。
むしろ、数字と内容を見れば必然の勝利だったと考えるのが自然だ。
筆者は少なくとも、そう考えている。
そしてロブチェンは、これからも静かに評価を覆し続ける存在になるかもしれない。

【ホープフルS】ロブチェンが史上3頭目の新馬→GⅠ連勝! 松山弘平が会心のエスコート「何とか届いてくれ、と」(東スポ競馬)|dメニューニュース(NTTドコモ)


コメント