
新潟のターフに現れた光
──8月16日、新潟芝1600m。
真夏のターフにひときわ強烈な光が差し込んだ。
その名は、モンローウォーク。
木村哲也厩舎から送り出された良血牝馬。
しかも調教を担当していたのは、イクイノックスやレガレイラを手掛けた楠助手。
「フットワークが別格」「切れ味が抜群」──
そんな評価を受けて、ついにベールを脱いだ。

レース展開:悠然とした逃げ切り
断然1.2倍の支持を背負ったモンローウォークは、ゲートが開くと同時にスッと飛び出す。
軽快にハナを奪い、前半1000メートルを61秒6で通過。
マイペースにレースを支配し、そのまま直線へ。
残り400mを切り後続が迫るが、戸崎圭太騎手は慌てない。
肩ムチひとつで合図を送ると、モンローウォークの体が沈み込み、爆発的な推進力を解き放った。
上がり3ハロン33秒9、メンバー最速タイ。
最後は3馬身差の完勝──初めての舞台とは思えない、悠然とした走りだった。
戸崎騎手のコメント
レース後、戸崎騎手はこう語った。
「返し馬から感度が鋭くて、行きそうな感じもあった。
でもリズムを崩さずに走れた。肩ムチだけで反応を確かめられた。」
その言葉からは、余裕と確信がにじみ出ていた。

血統背景と陣営の評価
- 父:ダービー馬・キズナ
- 母:豪州の名牝アンフィトリテ2(MRC1000ギニー優勝)
血統はエリート中のエリート。
しかも、天栄仕上げの馬をゲート試験からいきなりデビューさせるという異例の采配。
それだけ「完成度が抜けている」という陣営の評価を裏付ける。

今後のローテーションと課題
陣営は年内わずか2戦の予定。
無駄のないローテで、来春のクラシックを狙う構えだ。
ただし、不安要素もある。
- 首が高く、折り合いに苦労しそうなフォーム
- 一本調子で押し切るスタイルで、気性面の成長がカギ
かつてのエリカエクスプレスのように「力任せ」な危うさも感じさせる。

まとめ:新たなスター誕生の予感
それでも、この日の勝ち方は“楽勝”のひと言に尽きる。
イクイノックスを育てた楠助手が絶賛する馬──モンローウォーク。
新潟の空に響いたのは、ただの勝利の歓声ではなかった。
クラシックへ続く壮大な物語の、第一章が幕を開けた瞬間だったのだ。

Youtube版はこちら
#競馬
#新馬戦
#モンローウォーク
#木村厩舎
#クラシック候補
コメント