2026年の中央競馬G1戦線が、いよいよ幕を開ける。
例年通りダート王決定戦から始まるシーズン。その舞台がフェブラリーステークスである。
芝クラシックとは違い、このレースで問われるのは完成度と適性。
スピードだけでは足りない。パワーだけでも勝てない。
東京ダート1600mという特殊条件が、毎年のように名勝負を生み出してきた。
今年のテーマは――
「距離短縮組の逆襲」 だ。
東京ダート1600mという特殊条件

東京ダート1600mは中央唯一のワンターンマイル戦。
最大の特徴は、スタート直後に芝部分を走る外枠の利と、日本一とも言われる3コーナーまでの長い直線である。
このため前半からペースは上がりやすい。
自然と4F通過は速くなり、息の入らない流れになるケースが多い。
しかし直線は約500m。
最後まで脚を持続できる“スタミナ型マイラー”が浮上する。
過去の勝ち馬を振り返ると、
- レモンポップ
- ルヴァンスレーヴ
いずれもスピードと持続力を兼ね備えた名馬ばかりだ。
今年はこの条件に合致する距離短縮組に注目したい。
ナチュラルライズ ―― 気性と隣り合わせの爆発力

まず1頭目はナチュラルライズ。
前走ではナルカミと激しく先頭を争い、結果は共倒れ。
さらに前々走では折り合いを欠き、気性面の課題を露呈した。
しかし今回の距離短縮は明確なプラス材料と見る。
一昨年のカトレアステークス(東京ダ1600m)では、右に刺さりながらも勝利。
その時の勝ちタイム、4ハロンのラップ水準は非常に優秀だった。
比較対象として挙げられるのが、
- レモンポップ
- ルヴァンスレーヴ
といった歴代ダート王に迫る水準である。
課題は右回りと気性面。
しかし東京は左回り。
もし単騎逃げの形が作れれば、
この馬のスピードは最大限に発揮される。
展開ひとつで一発があっても不思議ではない存在だ。
ラムジェット ―― 東京で生きる末脚

写真(2) – 【東京ダービー】ラムジェットが6馬身差の圧勝! 佐々木師の視線は10月の「3歳ダート最強決定戦」に | 競馬ニュース・特集なら東スポ競馬
続いて想定4番人気のラムジェット。
前走のチャンピオンズカップでは出遅れながら3着。
その末脚はメンバーの中でも際立っていた。
さらに3歳時のヒヤシンスステークス(東京1600m)を振り返りたい。
この時記録した時計とラップは、
4F 49秒7
3F 36秒1
過去10年でこの水準に到達した馬は、
- ゴールドドリーム
- サンライズノヴァ
- ぺリエール
といった重賞・G1級の実力馬ばかりである。
つまりラムジェットは、すでに東京ダ1600mでG1級水準の走破歴を持っているということだ。
東京は直線が長い。
持続的な末脚を使える馬が浮上する。
もともと中距離で実績のある馬。
スタミナを内包した末脚が、この舞台で最大限に発揮される可能性は高い。
展開と結論
東京ダ1600mはペースが流れやすく、消耗戦になりやすい舞台。
ナチュラルライズが単騎で運べれば粘り込み。
競られれば差し有利。
その場合、浮上するのはラムジェットだ。
今年のフェブラリーステークスは、
完成された王者よりも、
条件好転の逆転候補に妙味を感じる。
距離短縮という明確な材料を持つ2頭。
ナチュラルライズとラムジェット。
2026年のダート戦線は、このレースから動き出す。
波乱を孕む開幕戦――その主役がどちらになるのか。
G1の幕開けにふさわしい激戦を、心して見届けたい。

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