今週土曜日に東京競馬場で行われるクイーンカップ。
3歳牝馬クラシック戦線を占ううえで、極めて重要な意味を持つ一戦である。
このレースからは後に桜花賞、さらにはオークスへと駒を進める馬が数多く誕生してきた。
単なる前哨戦という言葉では片付けられない、未来の女王候補が姿を現す舞台だ。
しかし今年は例年以上に状況が特殊だ。
出走登録は23頭。
そのうち18頭が抽選対象で、実際にゲートに入れるのはわずか12頭のみ。
能力があっても、抽選に漏れればターフに立つことすらできない。
まさに“運”がクラシックの勢力図を左右する可能性がある。
だからこそ今回は、もし抽選を突破したなら迷わず狙いたい存在に焦点を当てたい。
ラップ、時計、過去の名馬との比較から浮かび上がる“怪物候補”である。
想定5番人気 マスターソアラ

まず最初に取り上げたいのがこの馬だ。
デビューは昨年11月の東京芝1600m。
レースでは無理に位置を取りに行かず、道中は後方寄りでじっくりと構える形となった。
動いたのは直線。
残り400m付近から徐々に進出を開始すると、そこからの脚が異次元だった。
ラスト2ハロンは10秒9 → 11秒0。
一瞬で前との差を詰め、並ぶ間もなく交わし去る。
観ている側が思わず声を失うレベルの加速だった。
最後の4ハロンは46秒2。
ラスト1ハロン11秒0。
過去10年、2歳東京マイルでこの水準に到達した馬はごくわずか。
リバティアイランド(G1・4勝)、
ウーマンズハート(重賞勝ち)。
名前を見れば分かる通り、ただの好時計ではない。
将来の頂点級と呼ばれる存在しか踏み込めない領域である。
もしクイーンCに出走が叶わなければ、京都のこぶし賞へ向かう可能性も示唆されている。
だがどの道を歩もうとも、桜花賞戦線の中心候補である事実は揺るがない。
抽選を突破すれば、一気に主役へ躍り出る資格を持つ馬だ。
想定4番人気 モートンアイランド

続いての注目馬も、同じく東京マイルでデビュー勝ちを収めている。
道中は控え、直線勝負に賭ける王道の形。
追われてからの反応は実に素直で、脚の回転が途切れることなく伸び続けた。
ラスト2ハロンは11秒4 → 11秒3。
派手さよりも“持続力の質”が光る内容だ。
勝ち時計は1分33秒6。
さらに上がり3ハロンは33秒8。
これがどれほどの価値を持つか。
過去10年、2歳東京マイルで
「1分33秒6以内」かつ「上がり33秒8」に到達した馬は、
グランアレグリア、
チェルヴィニア、
サリオス、
アルレッキーノ。
4頭中3頭がG1ウィナー。
つまりこの時計帯は、将来の頂点へ直結する“危険なゾーン”なのだ。
派手なインパクトよりも、確かな裏付け。
数字が語るエリートライン。
出走さえできれば、当然無視はできない。
想定11番人気 ゴバド

そして忘れてはならない伏兵的存在がこの馬。
前走で破った相手が強烈だ。
その名は**アウダーシア**。
世代上位の評価を受けていた素質馬を、
直線で完全にねじ伏せた内容は想像以上に価値が高い。
加速ラップの質、伸びの鋭さ、抜け出すまでのスピード。
どれを取っても重賞級の基準に達していた。
もしクイーンCを除外となれば、陣営は共同通信杯へ向かう可能性を示している。
その選択肢こそが、関係者の強気な評価の裏付けだろう。
能力に疑いはない。
あとは舞台に立てるかどうかだけだ。
抽選が未来を決める
今回挙げた3頭は、いずれも出走が確定しているわけではない。
しかし、今年の牝馬クラシック戦線で重要な役割を担う存在である可能性は非常に高い。
出走できるか。
それとも別路線へ進むのか。
たったそれだけで、桜花賞の勢力図は大きく塗り替わる。
だからこそ、抽選結果の時点から勝負は始まっていると言っていい。
未来の女王は、この中にいるのかもしれない。
この3頭から、目が離せない。

コメント