【完全比較】カヴァレリッツォ・アドマイヤクワッズ・グッドピースの実力を深掘り分析
■はじめに
今週土曜、京都競馬場で行われる デイリー杯2歳ステークス（GⅡ）。
2歳マイル戦線において、ここで好走した馬はその後のクラシック街道でも確実に存在感を示す“出世レース”として知られています。
これまでこの舞台から飛び立ったスターは数知れず。
昨年のGI馬、過去の名マイラーを含め、歴史を語るうえで欠かせない馬たちがここで才能を開花させてきました。
そして2025年。
今年のデイリー杯2歳Sでも、すでに3頭の期待馬が注目を集めています。
- カヴァレリッツォ
- アドマイヤクワッズ
- グッドピース
今回はこの3頭を徹底比較し、
「いま最も信頼できる馬は誰なのか？」
「未来の主役となるのはどの馬か？」
ラップ、操縦性、成長力、レース質の全てから深掘りしていきます。
■第１章：未知なる才能 ― カヴァレリッツォ
デビュー戦で見せた破壊力は、確かに衝撃的でした。
5馬身差の圧勝。
直線では外から寄られるような“不利”も受けつつ、それでも突き抜けて勝ち切った内容は高く評価できます。
特に光ったのはラストのラップ。
上り3F：11.8 → 11.1 → 11.1
終盤の2Fで再加速し、スピードの持続力と反応の良さを見せました。
2歳戦としては優秀な部類で、「素質馬のデビュー戦」そのものです。
しかし——。
この馬を評価する上で、どうしても避けて通れないポイントがあります。
●メンバーレベルは？
デビュー戦に出走した他馬のその後を追うと、1勝も挙げた馬がいないという現実があります。
つまり、前走の強さは「相対的に見れば抜けていた」というだけで、
絶対的な強さを証明したわけではありません。
才能は間違いなくある。
だが、過剰な期待にはリスクも潜む——。
今回のデイリー杯は、カヴァレリッツォにとって“真価”を問われる本当の勝負になります。
■第２章：歴史的ポテンシャル ― アドマイヤクワッズ
今年の2歳世代でも屈指の注目株がこの馬。
アドマイヤの名が再び輝く予感を漂わせる存在です。
デビュー戦のペースは異常とも言えるほどの超スロー。
前半600mは 35.9秒。完全に前残りの展開でした。
にもかかわらず——
アドマイヤクワッズは、直線で外からまとめて飲み込んできた。
さらに衝撃を与えたのはラストの加速力。
上り3F：11.6 → 10.8 → 10.9
2F目の10.8はズバ抜けており、“一頭だけギアが違う”印象を与えます。
さらに驚くべきデータがある。
●前半5F60.1 → 上がり33.3
これは2歳馬の1600m戦の歴史の中でも例がないレベル。
全競馬場で同条件を調べても、このラップで走破した馬は存在しません。
つまり、この馬の持つポテンシャルは
**「歴史的」**と呼んでも差し支えないレベルにあります。
●完成度の高さ
2歳馬ながら操縦性が極めて高く、最後までフォームを崩さず真っすぐ伸びた点も秀逸。
単純な瞬発力だけでなく、“総合的な仕上がり”が同世代では頭ひとつ抜けていると感じます。
そして舞台は京都1600m。
速い上り、軽い芝、切れ味勝負——まさにこの馬のために用意されたような条件です。
今回の3頭比較でも、
「最も信頼できる軸」
「もっとも将来性がある馬」
この2つを取るなら、筆頭はアドマイヤクワッズと言って良いでしょう。
■第３章：覚醒の予感 ― グッドピース
3頭の中では最も“伸びしろ”を感じるのがこの馬です。
阪神のデビュー戦は前半36.8秒という明らかなスロー。
上がり勝負になりやすい展開でしたが、その直線で光ったのはグッドピースの“切れ”でした。
上り3F：11.2 → 10.8 → 11.3
特に中間の10.8秒。
このゾーンで他馬を一気に突き放しており、
2歳馬として完成度の高い「瞬間的なギアチェンジ」を見せています。
●勝ち時計は平凡だが…
これは阪神の坂の影響が非常に大きいです。
坂のある阪神と、平坦でスピードが乗りやすい京都ではレース質がまるで違う。
つまり、今回の京都替わりはこの馬にとってプラスに作用する可能性が高い。
坂で削がれた勢いが、京都ならそのままスピードとして解放される可能性がある。
まだ“未知数”の部分もあるが、
「一気に化ける可能性を秘めた穴馬」
として見逃せない存在です。
■第４章：3頭比較で導かれる答え
ここまで3頭を詳しく見てきましたが、総合的に判断すると以下のような構図が浮かび上がります。
- 安定感・操縦性 → アドマイヤクワッズ
- スピード持続力 → カヴァレリッツォ
- 成長力・化ける可能性 → グッドピース
どの馬も魅力的で、どの馬が勝っても驚きはありません。
しかし、“総合力”という観点で見ると、やはりアドマイヤクワッズが一歩リードしている印象は否めません。
ラップ性能、操縦性、完成度、そして京都適性。
このレースで必要な要素——すべてを兼ね備えています。
■まとめ：未来の主役は誰だ
デイリー杯2歳ステークスは、
「単なる2歳戦」では終わらないレースです。
ここを勝った馬は、後の重賞戦線だけでなく、
クラシックでも主役級の活躍を見せることも珍しくありません。
未来の主役へと続く第一歩。
その扉を開くのはどの馬か。
- 人気馬のカヴァレリッツォが本物か
- アドマイヤクワッズが歴史的名馬への道を歩むのか
- グッドピースが一気に才能を開花させるのか
今年のデイリー杯は例年以上に楽しみな一戦になることは間違いありません。
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