10月下旬、秋の東京競馬場。
ダートマイル戦線に、再び歴史を動かすかもしれない存在が姿を現す。
その舞台は――河口湖ステークス(3勝クラス)。
そこに出走する一頭が、ファンの間で「レモンポップの再来」と噂されている。
名門ゴドルフィン、久保田貴士厩舎――
そして、圧倒的なスピードと強さを誇る“砂の怪物”候補。
彼の名は――ベンヌ。
■ 世界的名門・ゴドルフィンが描く“第二章”
ベンヌの馬主は、世界的名門“ゴドルフィン”。
あのレモンポップを送り出したのと同じ陣営、同じ組み合わせである。
デビューからわずか4戦で3勝。
出走したすべてのレースで優秀な時計を記録し、ダートマイル界において確実に存在感を高めてきた。
その戦績だけでなく、走りには明確な“格の違い”がある。
スタートからの加速、コーナーでの機動力、直線での伸び――。
まるで「ダート界の覇王」へと続く道を、誰よりも確信を持って駆け抜けているようだった。
■ 東京ダート1400mで刻んだ「常識外れの衝撃」
デビュー戦は、東京ダート1400メートル。
初陣ながら、ベンヌが刻んだ時計は――1分24秒4。
これは、東京ダート1400メートルの新馬戦として最速タイム。
その瞬間、多くの関係者が息を呑んだ。
スタート直後から抜群のダッシュで好位を取り、直線では後続を寄せつけることなく完勝。
「この馬、ただ者じゃない」――。
デビュー直後から、そんな声が現場でささやかれ始めた。
それは単なる偶然ではなく、“才能が証明された瞬間”だった。
■ 異次元の1勝クラス――「レモンポップ」だけが並ぶ記録
そして迎えた2戦目。
1勝クラスの舞台で、ベンヌはまさに“異次元”の走りを見せる。
その日の東京1400m戦。
ベンヌは序盤から主導権を握り、直線で他馬を一瞬で突き放す。
結果、2着に1秒以上の着差をつけての圧勝。
東京1400メートルという距離で、1秒以上の差をつけて勝った馬は過去にレモンポップただ一頭。
その唯一の記録に、ベンヌは肩を並べた。
勝ち時計は1分22秒8――。
ダート戦としては破格のスピード。
もはや“次元が違う”と言うほかない。
この瞬間、ファンの間でひとつの言葉が広がった。
「あのレモンポップの再来かもしれない。」
■ 評価を決定づけた“千歳特別”――子供扱いの衝撃
そして前走の千歳特別(2勝クラス)。
ここで対峙したのは、デビュー前から高い評判を集めていたリアライズカミオン。
調教タイムからも素質は明らかで、“次世代の主役候補”と注目されていた。
しかし、ベンヌはその相手をまるで子供扱いした。
直線で軽く手を動かしただけで、あっという間に突き放す。
余力十分の完勝劇だった。
さらに驚くべきは、その後の展開。
リアライズカミオンは次走で2勝クラスを7馬身差の圧勝。
その強豪をベンヌは完封していたのだ。
この事実が明らかになったとき、ファンの評価は一気に変わった。
「この馬は本物だ」と――。
その声はSNSでも広がり、競馬ファンの間で注目度は一気に跳ね上がった。
■ “レモンポップ級”と呼ばれる所以
レモンポップと言えば、東京ダート1400〜1600mを中心に数々の名勝負を繰り広げた名馬。
日本のダート界を代表する存在であり、後に海外GⅠでも名を刻んだ。
ベンヌが見せた数字――
「東京1400mで1秒以上の着差」「1分22秒8」という破格の時計。
これらはいずれもレモンポップの“記録領域”に近い。
加えて、陣営・血統・レーススタイルのすべてが共通している。
そのため、ファンの間では自然と「レモンポップの再来」という言葉が生まれた。
■ 運命の舞台――河口湖ステークス
そして迎える今週土曜、河口湖ステークス(3勝クラス)。
ついに、ダート界の新星が“真価を問われる日”がやってくる。
相手は、歴戦の実績馬ばかり。
しかし、ベンヌにとって必要なのは「特別なこと」ではない。
ただ、いつも通り走ること――それだけだ。
持ち前のスピード。
どこまでも持続する脚。
そして、最後まで伸び続ける“勝負根性”。
それらが噛み合ったとき、またひとつ伝説が生まれる。
名門ゴドルフィンが描く新たな物語。
その中心にいるのは、他でもないこの馬だ。
■ 結び ――伝説の再臨か、それとも新たな覇王の誕生か
秋の東京競馬場。
砂塵が舞うその直線の向こうで、
ひとつの物語が再び動き出そうとしている。
レモンポップの再来か。
それとも、それを超える“新たな怪物”なのか。
かつての王者を送り出した名門ゴドルフィンが描く――“第二章”。
その先にあるのは、ダート界の覇王としての新たな時代かもしれない。
ベンヌ。
その名が、再び東京のダートを震わせる。
――河口湖ステークス。
ダートマイルの未来を占う、運命の決戦が幕を開ける。


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