名馬級の時計を記録――遅れてきた大物、デュアルウィルダーが再び動き出す

競馬予想

◆ 3日間開催、最終日の主役はこの馬

祝日を含む3日間開催となった今週のJRA。
その最終日、月曜日の東京競馬場――。
ファンの多くが「連休最後の熱戦」に胸を高鳴らせる中、
ある一頭に注目が集まっている。

その名は――デュアルウィルダー

XユーザーのLM_lightningさん: 「2025/05/03 東京6R 4歳以上1勝クラス(芝2000m) 1着 1枠1番 #デュアルウィルダー / #松山弘平 騎手 これからは順調に https://t.co/vk2Da3M57D」 / X

出走レースは、東京10R「昇仙峡ステークス」。
彼を語る上で欠かせないキーワードはただひとつ。
**“遅れてきた大物”**である。

通算5戦3勝という戦績だけを見れば順調に見えるかもしれない。
だが、この馬の軌跡には、幾度もの試練と再生の物語が詰まっている。


◆ 青葉賞で示した“非凡な才能”

昨年の春、まだ1勝クラスの身ながら挑戦したのが、
クラシックへの登竜門「青葉賞(GⅡ)」だった。

そこには、ショウナンラプンタ、ヘデントールといった
世代屈指の強豪が集結。
デュアルウィルダーは格上挑戦ながら、堂々たる走りを見せる。

レースは淡々とした流れの中で折り合いをつけ、直線勝負へ。
最後まで脚を伸ばし、結果は3着
惜しくもダービー出走こそ叶わなかったが、
その内容は明らかに“只者ではない”ものだった。

その走りを見て、多くの関係者が口を揃えた。
「この馬、まだ底を見せていない――」と。

だが、物語は順風満帆には進まなかった。
青葉賞後、脚部不安が判明。
約1年もの長期休養を余儀なくされる。


◆ 静かなる再起――そして青嵐賞の衝撃

1年間、表舞台から姿を消したデュアルウィルダー。
だが、厩舎では静かにその復活の準備が進められていた。
「力を蓄え、戻ってくる――」。
そう信じて、調整は続けられた。

そして迎えた復帰2戦目。
舞台は5月の東京競馬場、青嵐賞(せいらんしょう)
昇級初戦にもかかわらず、
彼はまるで“別馬”のような走りを見せた。

大外枠からのスタート。
先団を見ながら無理なく折り合い、直線でスイッチが入る。
そこからの加速は、圧巻だった。

前を行く馬たちを力強く捉え、ゴール前で堂々と差し切り勝ち。
その時の勝ち時計は2分23秒8
なんと、同年の日本ダービー2着馬と同タイムだった。
さらにラスト1ハロン(200m)は11秒8

この数値がどれほど異常か――。
東京芝2400mで「2分23秒8以内」「ラスト11秒8以内」を記録した馬は、
近年では次の名馬たちしかいない。

  • クロワデュノール(GI 2勝)
  • イクイノックス(GI 6勝)
  • アーモンドアイ(GI 9勝)
  • シャフリヤール(GI 1勝)
  • リバティアイランド(GI 3勝)
  • ドゥラメンテ(GI 2勝)
  • ヴェラアズール(GI 1勝)

まさに、“殿堂級”の馬たちが並ぶ数字。
その名と肩を並べる時計を、復帰2戦目で叩き出したのである。

しかもその日の馬場はやや荒れており、
時計が出やすいコンディションではなかった。
それにもかかわらず、デュアルウィルダーは“名馬級”のパフォーマンスを披露した。

XユーザーのLeCourageさん: 「名手同士の叩き合い デュアルウィルダー ジオセントリック (2025/6/1 8R 青嵐賞) #レーン 騎手 #ルメール 騎手 #東京競馬場 https://t.co/F93nAS6tRO」 / X


◆ 1年ぶりの実戦でも見せた才能

青嵐賞の前、デュアルウィルダーが復帰戦として挑んだのは、
約1年ぶりの実戦となった1勝クラスのレース

最内枠からのスタートで道中はじっと脚を溜め、
直線に向くと一気に外へ持ち出す。
そこから放たれた末脚は、誰も止められなかった。

結果は完勝。
勝ち時計は1分58秒3
そしてラスト1ハロンは11秒4

このラップを東京芝2000mで記録したのは、
名だたる名馬ばかり。

  • エフフォーリア(GⅠ 3勝)
  • ブレイディヴェーグ(GⅠ 1勝)
  • ロードデルレイ(GⅡ 1勝)

いずれも「瞬発力」を武器に重賞を制した馬たちである。
1年のブランクを経てなお、
デュアルウィルダーの末脚は健在どころか、
さらに鋭さを増していた。


◆ 遅れてきた大器、昇仙峡ステークスへ

青葉賞から1年。
長い空白期間を経て、彼は再びターフに帰ってきた。

その間、同世代のスターたちはクラシック戦線を駆け抜けた。
だが、デュアルウィルダーは焦らなかった。
むしろ、その“時間の止まった1年”が、
彼をより強く、より完成された存在へと育て上げたのだろう。

復帰後は2戦2勝。
しかも、どちらも“名馬級の時計”での勝利。

そして迎える次走――昇仙峡ステークス
ここは、再び上の舞台を見据えるための重要な一戦となる。

勝てばオープンクラスが見えてくる。
その先には――GIという夢の舞台が待っている。


◆ 磨かれた才能が、再び輝く瞬間へ

デュアルウィルダーの走りは、決して偶然ではない。
青葉賞で見せた才能、
そして復帰後の2戦で見せた確かな成長。

1年のブランクを経てもなお、
彼の中に流れるスピードとセンスは、
確実に“本物”の輝きを放っている。

時を超えて磨かれた才能が、
今再び、東京の芝で光り始めた。

昇仙峡ステークスでの走り次第では、
その先に待つのは――GIの舞台。

遅れてきた大物、デュアルウィルダー。
彼の物語は、まだ始まったばかりだ。


🐎 キーワードまとめ

  • 青葉賞3着からの1年ぶり復帰
  • 青嵐賞2分23秒8(名馬級タイム)
  • 東京芝2000m 1分58秒3・ラスト11秒4
  • 名馬級のラップ構成を2戦連続で記録
  • 昇仙峡ステークスで“真の覚醒”へ

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